同人作家VTuberの塚本のべるさんをお迎えした第5夜。YouTube収益は全体の4%という収入の内訳から始まり、R18活動の自由を求めて個人勢を選んだ理由、デビュー直後に決断したファンミーティング中止の一部始終まで——序盤から普通には始まらない、閉店後だから聞ける本音の夜。
- 「収入面で言ったら同人作家」。YouTube収益は全体の4%、ファンボックスと同人誌の売上が主軸
- 「滾るシチュ」談義はマッサージもので意気投合。クリーンだと思われがちなれいの、意外な守備範囲も明らかに
- 個人勢を選んだ理由は「R18活動も含めて自由な活動をしたい」——そして企業や所属する人に迷惑をかけないため
- デビュー直後のファンミ企画は、ファンの「これ大丈夫?」で不備が発覚。経費を自ら払って中止を決断
- 「必ず弁護士さんはお願いした方がいい」。知り合いのVTuberに紹介された弁護士と、妹・パルムの親友のマネージャーが支える体制
- VTuber志望者へは「18歳以上でのデビュー」を勧め、活動中の人へは「個性を全面に出せる動画の継続」を
エ◯同人作家と閉店後!普通に始まるはずもなく…思わぬトラブルや個人Vを選んだ理由も
閉店後の喫茶Laid-Backに気になるゲストをお呼びして、本音を聞いちゃう対談トーク。第五夜のお客さまは、同人作家VTuberの塚本のべるさん。YouTube収入の告白、個人勢という選択、デビュー直後のトラブル。閉店後だから聞ける夜。
「R18活動も含めて自由な活動をしたい」
「必ず弁護士さんはお願いした方がいいと思うんですよね」
ご来店——YouTubeの収益は、全体の4%
閉店後の喫茶Laid-Backへ、第5夜のお客さまは同人作家VTuberの塚本のべるさん。デビュー時期が近く、れいが一方的に気になっていたというお相手。挨拶もそこそこに、話はいきなり収入の内訳から始まる。
本日、閉店後トークに来てくださったのは——塚本のべるさんです!よろしくお願いいたします!
よろしくお願いします!同人作家VTuberの塚本のべると申します。今日はよろしくお願いいたします。
実は一方的に……デビュー時期が近かったのもあって、すごく気になっていたんですよ。ずっと絡みたいなあって。そこにフォローもしていただいて、今回お誘いいただけて嬉しかったです。
本当ですか? そう言っていただけて、めちゃめちゃ嬉しいです。
のべるさんはいろいろな活動をされていますが、メインとしては同人作家さんなんですか? それともVTuberさん?
どっちもメインなんですけど、収入面で言ったら同人作家ですかね。
ご自身で公開されていた収入の内訳、めちゃめちゃ面白いなと思って拝見しました。YouTubeの収益が全体の4%というのが、結構びっくりで。
そうなんですよね。同人活動もあるので、YouTubeの配信頻度が全然安定していなくて少なめなんです。ファンボックスでも本当にありがたいことにたくさん支援していただいているので、YouTubeよりファンボックスの方が高くて——さらに同人の収益の方が高い、という状態ですね。
つかぬことをお聞きしますけれども……健全なのでしょうか?
不健全ですね。はっきり、R18の同人しか出してませんね。健全な本は一冊も出してません。
一冊も出してないんですね(笑)。
滾るシチュの話
序盤からこの話をするのもどうかと思うんですけど……書いてて滾るシチュエーションと、見てて滾るシチュエーションって違うんですか?とか、気になっちゃって。
言っていいですかね、このチャンネルで。
言ってください、どうぞ。閉店後なんで。ここはもう、我々だけの親密トークというか、コミュニケーションみたいなところがあるので、全然気にしないでください。
やったー、ありがとうございます。滾るシチュ……私、マッサージものが好きでして。
あ、わかる!
え、本当ですか? リンパですか?
リンパです、リンパです。
そういうの、いける口ですか?
好きですね。読んだり見たり、インプットはそこそこしてきたかも。そもそもインターネットに足を突っ込んだのが小学5年生ぐらいで——そこでBLを知ってしまったがゆえに、そっちもいけますし、女の子同士も、男女ものも全然いける、結構手広い感じです。
早い! 全部いける口なんですね。男女もので、特に好きなのは?
夫婦もの、とかも割と好きで。あとは、オタクくんを翻弄するギャルが最初に仕掛けるんだけど、結局最後は逆転される……みたいなのが、すごく好きですね。
もろ、男性向けでめちゃめちゃ人気のある2大巨頭みたいなジャンルですね(笑)。なんだか、印象がガラッと変わりました。
嬉しい(笑)。私のこと、すごくクリーンだと思ってる人がめっちゃ多いんですよ。
VTuberを知ったきっかけ——と、マスターの原点
そういえば、デビューの話を聞いてなかったなと思いまして。そもそもVTuber自体を知ったきっかけって、お聞きしてもいいですか?
VTuberを知ったのは、本当に2017年、18年くらいのキズナアイさんですね。ただその時は「かわいいなあ」程度で。
やっぱりキズナアイさんですか。
その後、清楚な委員長さんの切り抜きを見て「めっちゃ面白い」と思って。実写系ゲームの実況の、10分まとめ動画みたいなやつです。そこでVTuberへの憧れが一気に高まった感じですね。
清楚な感じがしますね(笑)。同じ時代を生きてる感じがあります。私もあの頃、「配信かな、動画かな」って思ったりしていました。
れいさんは、個人VTuberをされる前に、VTuberの事務所で働かれていたんですよね。
そうですね。VTuber自体が出たばかりの頃から、スタートアップみたいな時期に長く働いていて、大きくなった、という感じです。
それで、ご自身もやってみたいなと?
そこに至るまでには紆余曲折あったんですけど、自分の目標が叶えられる方法として、VTuberもいいかなと思ったんです。一つは、がんばる大人にちょっと良い時間を提供したい。もう一つは、VTuberの業界全体に貢献したい。
……さっきの話の流れからここに行くの、ちょっと無理あるなって感じもするんですけど(笑)。
いやいや、すごく納得しましたよ。なるほどなあって。
VTuberとして一人前になった方が、VTuberさんの気持ちもわかるし、もともとスタッフとして働いていたので、そっちの気持ちもわかる。今後につながるかなというところもあって、デビューしたんです、自分は。
個人勢という選択
のべるさん自体は、VTuberとしてデビューするまでに悩んだりしませんでした? 他の道とか、それこそ企業に所属したいなとか。
企業VTuberさんという選択肢もあるかなという気はするんですけど、私の場合、同人活動でがっつりR18をやっておりますので。
確かにね。
それを自分の配信で宣伝したりもしたいですし、他にも実写とか、身内とのコラボとか、ファミリーとのオフラインイベントとかも自由にやりたい。R18活動も含めて自由な活動をしたいなと思って、相対的に考えたら個人VTuberかなと。それで個人でデビューしましたね。
大きい事務所になればなるほど、チェックが厳しかったり、そもそも自分のやりたいタイミングでできなかったり、という事情はあると思いますしね。
あとは、自分のやりたい活動をすることで、企業さんや企業に所属している方に迷惑をかけたり、印象を悪くしたりすることがもしあったら嫌だな、というのもありました。
すごいね……。連絡をお送りした時から思っていたんですけど、のべるさん、めちゃくちゃしっかりしてるんですよ。文面も予想以上にしっかりした文章で。
ありがとうございます。一応、OLで事務職の会社勤めをしていたんです。私、本当にやばい学生だったので。バイトをちょっとしたことがある程度の、本当に常識のないやばいオタクだったんで。
あの状態でVTuberになっていたら、本当にとんでもないことになってたなと思うので。社会人経験を経てからVTuberになって、メンタルの強さも含めて、本当に良かったなと思っていますね。
そうだ、マネージャーさんがいらっしゃるじゃないですか。お知り合いの方なんですか?
実は、妹の親友でして。
妹さん——塚本パルムさんが、配信に出てらっしゃるんですよね。
たまに出てもらってます。「マネージャーを探してる」と妹によく話していたら、「親友の子がやりたいって言ってるよ」と教えてくれて。……実は初期の頃、マネージャーなしでやっていたら、ちょっととんでもないことが一回起きてしまって。そこで「やっぱりマネージャーが必要だわ」と思ってお願いしました。
それは、言える話なんですか?
全然、もう配信で言っているので大丈夫です(笑)。
では、その「とんでもないこと」とは——話は、デビュー直後の一件へ。
ファンミ、まさかの中止
マネージャーさんがいない時のトラブルって、どんなことがあったんですか?
デビューして割とすぐ、ファンミーティングをやろうとしたんです。間もない時期に、とある企業様が「ファンミーティングやりませんか」というメールをくださって。
そういうお誘いが初めてだったもので、めちゃくちゃ嬉しくなっちゃって。ファンミーティングをやるのが夢だったので、浮かれてろくに調べもせず、「日本でイベントを結構やられている会社さんだから大丈夫かな」とお願いしてしまったんです。
配信で、ファンの方が「これ大丈夫?」ってアラートしてくれたとおっしゃっていましたね。
先方から小出しに出てくる情報を皆さんに出した時点で、「これちょっとやばくない?」「大丈夫ですか?」とすごく言ってくださって。私はそういうイベントに関する知識が全然なかったので、そこで初めて「これはやばいんだ」と気づきました。
どういう点で、みんな「おかしいな」って気づいてくれたんですか?
行く側として必要な情報が全然足りていなかったり、サイトがちゃんとしたものじゃなかったり。あと、お酒が飲めるイベントなのに、未成年についての記載が全然なくて。
確かにそれは、ちょっと危ない感じがしますね。
最終的には、その企業様に嘘をつかれていたことが一件判明しまして。それまでの不信感に嘘の発覚が重なって、「申し訳ないけれども中止にします、経費は払いますから」と、中止にさせてもらいました。そこから、マネージャーさんをつけて、弁護士さんにも今後は毎回相談しよう、となったんです。
経費を払ったということは、どうしても戻せなかったんですか?
弁護士さんにも相談して、「グッズやシャンパンの制作にかかった経費はこちらが払うので中止にする、というのがいいと思いますよ」と言っていただいて。先方は普通にイベントを開こうとはしてくれていたので、この段階で中止にしたいのであれば、自分が経費を払った方がいい、と。
悪意があったというより、不備が多かった、ということなんですね。……個人VTuberさんだと、弁護士さんに頼むのはハードルが高いと思う人も結構多いと思うんですけど、どうやって探したんですか?
そのイベントに関しては本当にその通りで、詐欺をしようとしたわけではなく、不備が多かったという感じでした。弁護士さんは、知り合いのVTuberさんに紹介していただいて。「VTuberをわかっている弁護士さん」って、そこが難しいんですよね。本当にありがたかったです。
個人のVTuberさんも含めて、必ず弁護士さんはお願いした方がいいと思うんですよね。
原稿はカフェで——同人作家の一日
漫画のお仕事も結構されているのかなと思いまして。それこそ収入の結構な部分を占めていると思うので——今のスケジュール感、1日どんな感じで生活しているのか、お聞きしてもいいですか?
私、家にいるとマジで廃人になってしまうので。マジで動かないし、昼夜も逆転して、メンタルにも良くないというのをすごく学んだので。今はなるべく「朝」と言える時間に起きて、予定を入れたりカフェに行ったりして、午前中に外に出るようにしています。
外では同人のシナリオ制作とか、連絡対応——今はマネージャーさんにやってもらっているので、「こういうふうに返事してください」というやりとりとか、発注関係とか。外でできる仕事をやって、夕方に帰ってきて、家でやる動画編集やサムネ作りをやる日もあれば、やらない日もある、という感じですね。
原稿って、外で書けるんですか?
スマホで書いているので、周りの人からは見られないかなと。外で普通に、R18同人のシナリオを書いていますね(笑)。画面も小さいし、多分バレないだろうなと思って。
漫画のイラスト自体は、今どうされているんですか?
漫画家さんに発注して描いていただいています。もともとはXで漫画家さんを探して、メールで依頼させていただく形だったんですけど、最近はXで募集したりもして。
ご自身でイラストを描かれることは?
学生時代、漫画家を目指していた時期が本当にあって、その時は描いていたんです。でもある時、「絵じゃなくて、話を描くのが好きなんだ」ということに気づいて。そこからは、絵は全然描かなくなりましたね。
好きな作業が、その部分だったんですね。でも、楽しそうではありますね。
れいさんも、たしなまれる側ですよね。
消費者としてたしなんではいるんですけど、発案者としてはやったことがないので。自分の欲のままにというか、好きなシチュエーションを書ける、というのは……。
そうなんですよ。自分が一番滾ると思えるシチュエーションで好き放題書けるので、めっちゃ楽しいですね。
VTuberになりたい人へ
話を変えて、VTuberの話に戻ります。VTuberになりたい人や、すでに活動していて「もっとどうにかしたい」と思っている人に、のべるさんがアドバイスをするなら? というのを聞きたかったんです。
私、結構特殊なタイプのVTuberなので、参考になるかはわからないんですけども。まず、VTuberになりたいと思っている方は、18歳以上でデビューされることをお勧めします。
18歳までは、メンタルが安定していなかったり、ネットリテラシーがついていなかったりして、いろんなトラブルが起きちゃうと思うんです。身バレとか、住所バレとか。もし万が一有名VTuberになったもんなら、過去のいろんなものを掘られちゃったりとか——よくも悪くも、ですね。あとは、ほら。R18のファンアートを描いていただくこともありますから。
見ちゃうからね、本人(笑)。ご本人が見られない年齢というのは、よくわからないですもんね。
そうなんですよ。18歳以上になってから、それでもVTuberをやりたいかどうか。やりたかったら、デビューしたらいいと思います。
確かに。社会人になってからなら、副業的にもできますしね。
むしろ社会人をやりながらの方が、その話題もありますし。大学生でもいいんですけど、何かをしながらの方が最初はいいんじゃないかな、雑談を面白くするためにも、と思いますね。
すでに活動している人へは、どうでしょう?
いいアドバイスができる自信は全然ないんですけど……雑談配信やゲーム実況だと、企業VTuberさんがみんなやっていて、そちらを見ちゃうから埋もれちゃうかなと。初見の方でも楽しめて、かつご自身の個性を全面的に出せる動画を、継続して出していくのがいいんじゃないかなと思います。
新しく見てくれる人を増やしたいなら、やっぱり動画は必要だと思うんですよね。初見さんがいきなりライブ配信を見てくれることって、なかなかないので。……そんなのべるさんの、今日の対談で知ってくれた人に「まずこれを見て」という動画はどれですか?
実写の料理動画を一回出したことがありまして。結構やばい活動をしている中でも、すごく女性らしい可愛い動画を出せたんです。バレンタインに、可愛いお菓子を作って。「可愛いVTuberだ」と思ってもらえる動画だと自負しているので、よかったらぜひ見ていただけたら嬉しいです。
では最後に、改めて宣伝など、お伝えしたいことをお願いします!
塚本のべるのYouTubeチャンネルを、ぜひチェックしてもらえたらとっても嬉しいです。同人活動に興味を持ってくださった方は——18歳未満は絶対ダメですね。18歳以上の方だけ、ぜひよろしくお願いいたします。
うちのチャンネルは、だいたい30代から50代の方が7割ぐらいを占めているので、きっと大丈夫だと思いますよ。
「めっちゃ楽しかった、まだ喋りたい」とのべるさん。今度はのべるさんのチャンネルで「全解放」の再会を約束して、第5夜はお開き——また次回の閉店後トークで。