自称「一般人VTuber」の豹矢りいすさんをお迎えした第3夜。バズった「ポッドキャスト聞いてる?」動画の裏側から、NotionとTodoistを駆使する会社員式タスク管理、「集金」と言い切るお金の哲学まで——元社会人同士、シナジー全開の一杯。締めくくりには、れいがりいすさんを誘った本当の理由も。
- 「みんな個性的すぎて、セールスポイントがない」——開き直りの「一般人でいいや」が、逆にいちばんの個性に
- 会社を辞めるとニュースが入らない問題には、ポッドキャスト「ながら日経」「ヤング日経」。月見バーガーも経済の話
- Notionに2、3週間分の配信予定、GoogleカレンダーもTodoistも。会社員経験は、VTuber活動にまさかの追い風
- 同接ゼロ・マイクオフのまま5時間しゃべり続けた過去——「それは一般人じゃないのよ」
- グッズの発送は「皆様に自分でお届けしたい」——取り分の本音ものぞく、正直すぎる「集金グッズ」哲学(笑)
- 「チャンネル登録をそこまで重要だと思ってない。真摯に活動して頑張っている人に興味がある」——誘った理由に、りいすさんは「自己肯定感めっちゃ上がってます」
経済ニュースや早朝ウォーキング動画がバズる!?自称"無個性V"の実態に迫る
閉店後の喫茶Laid-Backに気になるゲストをお呼びして、本音を聞いちゃう対談トーク。第三夜のお客さまは、自称「一般人VTuber」の豹矢りいすさん。経済ポッドキャストのバズ、会社員式タスク管理、そして"無個性"を個性に変える戦い方の話。
「一般人でいいやと思って一般人VTuberって名乗ってます」
「真摯に活動して頑張っている人に興味があるんですよね」
「一般人VTuber」、ご来店
第3夜のお客さまは、自称「一般人VTuber」の豹矢りいすさん。れいとは今夜が初対面——けれど、どこかシナジーを感じるふたりの話は、バズったあの動画のことから始まった。
本日、閉店後トークに来てくださったのは——豹矢りいすさんです!よろしくお願いします!
よろしくお願いします。お疲れ様です。めちゃめちゃ初めましてです。一般人VTuber、豹矢りいすです!
シナジーを感じるところがいろいろあって、今回呼ばせていただいたんですよ。敬語で喋っていらっしゃるし、もともと社会人をされていて、今は専業でやられていて。……そもそも「一般人VTuber」って名乗る人、珍しいなと思って。
VTuberさんをいろいろ見てて、みんな個性的すぎて。何もセールスポイントがないから、「一般人でいいや」と思って一般人VTuberって名乗ってます。
逆にそれが個性というか。そこを強みにしていこうっていう発想がすごいなと思いました。
もう本当に、世間話みたいなことしかできないから。これを利用するしかないと思って(笑)。
そもそも私がりいすさんを知ったのって、「ポッドキャスト聞いてる?」の動画なんですよ。日常チャンネルを作って2本目ぐらいの動画だったと思うんですけど、あれ、かなり聞かれてますよね。
びっくりしました。いきなり無名のやつがおすすめしたところで伸びないだろうなと思いながら、でも趣味だからとりあえず投稿しようと思って。そうしたら本当にめっちゃ伸びて、びっくりしました。
あれで私もりいすさんを見つけて、「この人面白っ」って思ったんですよ。
いきなりXでフォローされたから、ほんまにびっくりして。「どっから来たんやろ」ってずっと思ってたんですよ。
あの動画、「社会人に擬態する」みたいなテーマだったじゃないですか。私も会社員を辞めてから、ニュースが本当に入ってこなくて。Xで知る、みたいな。世間一般のニュースを知るには、ぶっちゃけこれがおすすめです、ってありますか?
もう、ポッドキャストの「ながら日経」と「ヤング日経」ですね。ヤング日経は難しい話ももちろんあるんですけど、例えば「モスバーガーに新メニューが出ました」みたいな身近なニュースも結構あって。「これが経済の話になるんや」って、それがすごい楽しいです。
じゃあ、自分が月見バーガーの話をしてたら、経済カテゴリーでもいいんだ。……なんか聞きたくなってきた。
結構いろんなものが経済につながってるんですよね。ヤング日経は10分くらいでライトに聞けるので、おすすめです。
「自分がコンテンツになる」の壁
もともとは、ゲームチャンネルが先にあったんですよね。
そうです。もともとは、私自身が本当はコンテンツになりたかったんですよ。「この人がやってたら何でもおもろい」みたいな。
それは本当に究極系だと思います。「推し」という名において。
でもある日、すごい有名な、チャンネル登録者数もめちゃくちゃ多いVTuberさんが、「自分自身がコンテンツになるのは難しい」的なことをおっしゃってて。「このレベルの人でもそう思うんや」と。
プロ中のプロでも、そう思うんだっていう。
そうなんですよね。じゃあちょっと、諦めるじゃないですけど、考え方を変えるか——みたいな感じで、今、という感じですね。
確かに、自分がコンテンツになれれば、ある意味何をやっても見てもらえますけど……難しいですよね。ちなみに、兼業から専業になって、必死さの度合いに変化ってありました?
めちゃくちゃあって。兼業のときの方が時間に追われてるから、「やらなあかん」と思って必死にやってたんですけど。
そうですよね。可処分時間が少なすぎて。
専業になったら、もともとのデビュー前のだらしない性格が出てきてしまって。忙しいはずやのに、全部の行動が伸びてしまってるというか、キュッとならないみたいな。やっぱり、締め切りって大事だと思いません?
めっちゃ大事だと思います。そういうのがないと締まりがないし、よっぽど自分を律することができる人じゃないと難しいんじゃないかな。
ほかの人の大変さというよりは、私は自分との戦いって感じですね。
Notion・Todoist——会社員式タスク管理
これは絶対聞きたいと思ってたんですけど——タスク管理って、どうしてますか? 使っているものがあったら教えてほしいです。
実はあまり喋ったことがなくて、どこかで喋ろうと思ってたんですけど……Notionを使ってますね、とりあえず。
Notionのカレンダーに「配信タイトルはこれ」って、ある程度2、3週間分入れておいて。動画の公開予定日も入れて。プラスGoogleカレンダーも使っていて、あとはTodoistっていうToDoを管理するアプリも使っています。
業務連絡はDiscordでやり取りさせていただくときもあるし、手伝ってくれている友達とはSlackでやり取りすることもあるし、みたいな感じですね。
めっちゃ使ってる。もう会社員ですね(笑)。でも、その経験ってこの活動にめちゃくちゃ生きますよね。タスク管理って、一回会社に所属していたら、とりあえず経験するじゃないですか。その知識がある状態でデビューできるのは、こういうところにも生きてくるんだなって思いました。
ありますよね。私、デビューしたときに、自分がピチピチじゃないことに——社会人になって数年経ってるから、キャピキャピ感がないっていうのを「どうしよう」と思って。そこで売るのは難しいと。
個人の方で「華やかだな、素敵だな」と思う方にはなれないな、と。じゃあどうするかってなったときに、タスク管理も、目標計画を立てて進めていくのも会社でやってたんで、その知識を使って活動のスケジュールを決めていて。「社会に出ててよかったこともあるんやな、まさかVTuberに生きるんや」って思いながら過ごしてます。
それは私も結構あって。お仕事のご相談をいただくときも、自分がフロントじゃないですか。前の会社と似た雰囲気の方が結構いらっしゃって、「社内にいたスタッフさんと雰囲気が近いから、全然緊張しないな」とか。
私はスタッフ側で、タレントさんに「こういうのをやりませんか」って提案する側だったんですけど、逆にされてみると「こういう目線で答えた方がありがたいだろうな」とか「この返答は今、なめられてるんだろうな」とか(笑)、社会人目線で読めるようになってきたのはいいかもしれません。
タレント側とスタッフ側、どっちも経験してる人っていないですから。それも絶対、今のれいさんを作る大事な部分になってると思うんで。どっちの立場も理解できるのは、めちゃめちゃ強いと思いますね。
でも、もっとVTuber側の気持ちを知れるように、もうちょっと活動を頑張っていきたいなとは思っているんですけどね。
VTuberファンが、VTuberになるまで
そもそも、りいすさんって結構VTuberがお好きなのかなと思っていて。どうやってVTuberを知ったのかと、なろうと思ったきっかけをお聞きしたいんですけど。
きっかけは友達ですね。本当にキズナアイさんとか輝夜月さんとか、ほんと初期。「ファンで、かわいいな」ぐらいだったんですよ、最初は。
もともと、何かのオタクだったとかはあるんですか?
もともとはアイドルマスターの、デレステから始まって。シンデレラガールズとか、あとSideMとか。すごい浅いんですけど、本当にアイドルとして好き、みたいな感じで、ゆるーくオタクをやってて。
いいですね。私も最初はデレステからなんですよ。
それで見てたら、関連動画でにじさんじのイブラヒムさんの切り抜き動画が出てきて。スーパーチャットでいろんな名前の呼び方をされて、ポンポンとツッコんでいくやつで、「こんなに頭の回転が早い人いるんだ」って、もう感動して。1個見たらYouTubeのおすすめ欄が一気にVTuberさんになって、そこからは深く誰かを推すというより、広く、そのとき楽しい人を見る感じでしたね。
そこから「VTuberになろう」までは、どうつながるんですか?
プレイステーションのブロードキャストっていう、生配信ができる機能があるじゃないですか。もともと喋るのが好きだったから、あれで同接ゼロでも日記代わりに何時間も喋ってて。マイクがオフのまま4、5時間喋ってて、友達から「マイク切れてない?」ってLINEが来るまで気づかなかったこともあります。
それは一般人じゃないのよ(笑)。5時間喋ってるって、やばいですって。
よく考えれば、一般人じゃないですね(笑)。それで「やっぱり喋るのが向いてるんやろな」と。VTuberにも憧れてたんですけど、オーディションは「いや、無理やろ、何もないし」と思って、記念受験もせず。たまたま「VTuberの伸ばし方」みたいな動画がおすすめに出てきて、お金を出したら自分でもできるって知って、「じゃあ、なるか」と。そこからお金を貯めました。
今後、企業に所属という選択肢は考えていますか? たまにあるじゃないですか、そのお姿のまま、お名前も変えずに所属できた、という事例も。
いや、お金全部欲しいんで。
言い方! わかりやすくていい(笑)。
お金は、全部私が欲しいので。今やっていることが動画投稿と雑談だけで、誰かにご協力いただく規模でもないから考えてないんですけど、やりたいことが増えて、所属するメリットがあれば、なくはないかも。条件が良ければ、やぶさかではないです。
「条件が良ければやぶさかではない」——大阪の血が流れる率直さに、れいも思わず笑う。
派手な武器がなくても
「一般人」を名乗るりいすさんの、一般人にとどまらない目標。それは、れいの見せたい景色とも重なっていた。
りいすさんは、目標って——私、別に目標がなくてもいいと思ってる派なんですけど、その前提で。やりたいことというか、続けたいこと、最終目標とかって考えたりしますか?
考えてます。私、特に目標がないと逆に動けないタイプなんですけど。一般人として世間と同じ目線で話をして活動して、「派手な武器がなくても、ある程度業界で認知してもらえるよ」っていうのを見せていきたいなあ。
大事だと思います。私も「やりたいことがあっても、自分にはできない」って思ってきたタイプだったんですけど、勉強とか自己分析とかをして積み上げていったら「結構いけるよ」みたいなのを出したいなって思ってます。
すごい、かっこいいですね。
もともと「一芸がないと活躍できません」だと、それはそれであまりにも夢がないですよね。VTuberさんって、自分を追い込まないと活躍できないんじゃないか、みたいな風潮もなくはないと思うんですよ。
あると思います。
もう倒れるぐらいメンタルをすり減らさないと夢は叶えられない、みたいなところがなんとなくあると思っていて。私は「そんなことないよ」と言いたいんですよね。言いたくないですか?
私、「健康的に生活してても、規則正しい生活してても、いけるで」っていうのも見せていきたいんですよ。
わかります。そこで言うと、すごく近いものがあるな。専業になってまずやりたかったのが、「おじいちゃんみたいな生活」って言われるやつで。
私も言われてます。「後期高齢者か」って言われました、この前の配信で(笑)。
よく、経営者の人とか社長さんって早朝に活動してるって言うじゃないですか。本とかもあるから、そこから真似しようかみたいな。
それを真似したら、ひょっとしたら私でも巨額の富を得られるかもしれない、みたいな、やましい心もあります(笑)。
最後はお金に直結するのがいいですね。ちゃんとそこを言えるの。
「集金グッズ」の真相
私、りいすさんの活動でめっちゃ尊敬したのが、「集金グッズ作ります」って言ったことなんですよ。「すごい、この人、集金って言ってる」と思って。
大事なんですけどね、それ。いかに自分で収益を取るか。今の規模なら発送がまだ自分でできるから、取り分を——「皆様に自分でお届けしたい」って言ってるんですけど(笑)。
えらいですよね。
お届けしたい、って言いつつ、本音も言ってるんですけどね。できるだけ自分の取り分にして、専業期間をちょっとでも延ばしたいっていうので、「はい、集金ですよ」って言って。
なんか、気持ちいいですよね。実際、資金がないと——りいすさん、新しいお姿に変わったじゃないですか。ああいうこともできないですし。忘れがちなんですけど、次のグッズを出すのにも、お金が必要なんですよ。
そうなんですよ。グッズを出すのにお金いりますからね。何を依頼するにも、お金はかかりますし。
クリエイターさんには、ちゃんとお支払いしてお願いしたいですしね。素晴らしい方には。
そうそう。そこはけちりたくないですからね。尊敬しているクリエイターさんには、「ありがとうございます」の気持ちも込めて、しっかりお支払いしたいですし。
そのために集金しつつ、なんですけど。スーパーチャットをいただくのはもちろんありがたいんですけど、自分の基本的な生活分は動画収入だけで得られるようになりたい、っていう目標がまずあって。動画をやってるのは、その部分もありますね。
いいと思います。私も、スーパーチャットは普段オフにしていて、記念のときだけオンにさせていただいてるんですね。皆さんにも持続可能で見ていただきたいし、自分自身も持続可能で続けたいので、広告収入とかである程度、食べていけるように頑張って。
私、オタク側でもあったんで言えるんですけど、記念配信だけでもオンになってると、「おめでとう」の気持ちを形にできるので。自己満足なんですけど、やりたいので、オンにしてもらえるのはめっちゃ嬉しいですよ。
ありがたいことに、「そういう時くらい送らせてくれ」「普段の分を払わせてくれ」って言ってくださる方はいらっしゃるので、ありがたく受け取らせていただいて、次の活動と、ちょっといいご飯に使わせてもらいたいなと思ってます。
気軽に、摂取してほしい
活動者がリスナーさんやファンの方に求めること、って何かあったりしますか? こういうふうにしてくれると嬉しいな、みたいな。
これは常々思ってるんですけど、私自身としては、豹矢りいす自体を本当に気軽に楽しんでほしい。VTuber自体も、配信とか動画とか関係なく、配信を見れなかったら別にそれでいいし、動画だけでもいいし。もっと気軽に摂取してほしいなって思いますね。
わかります。「全然行けなくてごめん」とか「アーカイブでごめん」とか。「何がごめんなのよ」っていうのは、自分も言ってますね。
ですよね。全部見ようとしてしんどくなって、自分の時間が全部、豹矢りいすになっちゃって「疲れたな」となるよりは、適度に空き時間に見るとか。「更新されてるから見るか」ぐらいのスタンスで見てほしいなっていうのはありますね。
りいすさんは、もともとオタク側——現オタク側でもあると思うんですけど、「推し疲れ」みたいなのを感じたこともあります?
めっちゃあります。めっちゃあったで、それで活動する側になって、「いや、推し疲れとか感じる必要ないな」って思いました、本当に。感じてほしくないなって、活動してから思いました。
あんまり「推し活」っていう言葉に縛られすぎないようにしてほしいですよね。皆さんの人生も、それはそれで大事にしてほしいから。「いいことがあったら教えてほしい」とか言ってますし、来られなかったら、見られるときに見てくださいっていう感じで。
活動者側は、結構そう思っていることが多いと思います。……あと、本当に簡単でいいんですけど。私、今の時点でチャンネル登録3万人ぐらいなんですけど、この規模感の人を、なんで誘おうと思ったんですか?
チャンネル登録を、そこまで重要だと思ってないからです、私が。見つかるタイミングって人それぞれ違うと思っていて。もちろん一つの指標として大事だと思ってるんですけど、私は、真摯に活動して頑張っている人に興味があるんですよね、単純に。
だから、りいすさんのコンテンツを普通に見て、配信のスタンスを聞いて、絶対いろいろ考えて頑張ってやってる方だと思ったので、お声掛けさせてもらったっていう感じです。
いやもう、今、自己肯定感めっちゃ上がってます。
上げてくださいよ。もう全然「無個性」と言わず——りいすさんみたいな人は、なかなかいないですから。個性です。……では最後に、一言お願いします!
今回、悠針れいさんとのコラボきっかけで知ってくださった方——ゲームチャンネルと日常チャンネル、2つのチャンネルがありますので、サムネで選んで、動画を1本、何か見てください。今日は名前を宣伝できただけでも、本当にもうプライスレスです。お金好きの私が「プライスレス」って思うこと、なかなかないんですけど(笑)。
この友情は、ぜひプライスレスで今後も続けていければと思います。ということで——また次回の閉店後トークでお会いしましょう。バイバーイ!
「がんばる大人のための、ちょっと良い時間」を感じたら、豹矢りいすさんのゲームチャンネル・日常チャンネルにも、ぜひ足を運んでみてほしい。